脚たちは時として、災難に出会う。かつ 新たな美を生むのである。 |
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原理は簡単ですが、解析すること自体非常に難しいのです。
左の図は、脚の骨の回転を示しています。 回転の中心は、人間工学ではHポイントと呼ばれ、車の座席の設計などで用いられるようです。 しかし、今回スカートの研究ではあまり重要ではありません。 われわれが求めているのは 骨ではなくて、 あの色白で ふくよかな脂肪と皮膚から構成される美しい表面だからです。 |
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大事なのは、勝手にSポイントと名づけた皮膚の移動中心点です。
左の図は、実験時の画像を重ねあわせたものです。 a,b,cの3点の軌跡(奇跡でも違和感ないですね)を調べれば、回転中心がおよそ決定できます。 Hポイントよりもだいぶ上後方に位置することが分かります。 この中心が求まれば、UPSK研究テーマで用いたw(臀部の大きさを表す仮のパラメータ)を用いて、皮膚の伸びが計算されます。 皮膚の伸びの近似値(L)は Apporoximate value of expand(L) L=(2*w*3.14)/4=1.6w (回転角は90度としました)
w=10cm(普通の臀部)の場合L=16cm、
大き目の場合は(w=12cm), L= 20cmにもなります。(すごい) |
以下の画像は実測実験のものです。まずマイクロタイトミニの場合です。
椅子に座った時点で、立っていたときに比べ12cmも露出しています。 理論よりも4cm足りないですね! でも待ってください。座る途中の(半分の角度)時点では 12cmの半分の6cmではなく、9cmも伸びています。 ちょっと苦しいですね。 |
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マイクロよりも丈の長いスーパーミニではどうでしょうか。
丈が長い分、座ったときの皮膚の伸びは同じでも露出は小さくなるはずですが実際はマイクロミニと同じ12cmです。 しかし、途中でもすでに12cmになっていますね。 これは、非線型問題ですね?なにか潜んでいるようです。 |
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これは座るときの腰と脚の回転の問題ではないということです。 |
今回の研究は挫折するのでしょうか |
でもやるっきゃない。.......
何をやる?.....実験です!
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まず立っている場合をじっくり見ます。
脚の角度を示す赤い線が、水平に対して90度の時です。 かわいそうですがモデルの素足に赤と水色のマークをつけました。 (パンストやストッキングでは、それ自体の伸びも混在しますので 今回だけは素足です。サービスのつもりはないのでだいぶぼかしてあります。加工の途中で書き込んだ線の処理のせいでだいぶ汚れてしまいました。) 考察では水色マークのみ使います。 |
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腰を下ろしはじめました。腰の曲げ角度(お腹と太股)がすぐに直角になります。
太股の後ろが椅子に接しはじめた場合です。 角度は40度。(この姿勢で静止しているので筋肉がだいぶ張っているようです。) それよりも、お腹と太股の角度が90度よりも小さくなっていますね。この姿勢がいちばん踏ん張る必要があるらしく座る動作中一番の前傾姿勢です。(これは重要な発見です。) それが証拠に、後ろからの様子を比較しましょう。お尻が左右に開いて、一時的に腰回りが大きくなっていることがわかります。 しかももう着陸体勢で、重力に任せはじめていますので、非常に無防備な状態です。 |
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角度は20度くらいでほとんど着地です。
お尻の開きは必要最小限に戻ります。 (とはいえ、この場合が大変大切です。) そして、座りました。ほっと一息です。 でもふくよかな臀部が椅子につぶされてしまいます。 つぶされてどこかへ移動します。 直前の写真では見えていたマークのうちいくつかは見えなくなっています。 これは重要です。(後で触れます。) |
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マークのうち後ろの列に注目します。もっとも伸びるのは真後ろですが観察困難です。
7つの区間に分けます。 上の実験の角度毎にこれらの区間の直線距離を計測します。 直に肌にスケールを当てたいところですが、肌が柔らかくて正確な計測が出来ません。写真から計測します。 (絶対スケールは、使った椅子の座面の長さを使い、ドットで換算します。) |
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結果はうまく行きました。
グラフでは複雑な挙動がうまく表現できています。
始めの段階 90deg-50degでは, No.1-3の伸びが顕著です。 50-40degでは, No.3-4 の部分が他よりも伸びます。 最後になって No.5-7 の部分が伸びます。
端的に言えば 座る時はまず臀部の上の方から伸びはじめ、 底が伸び切ると徐々に伸びる部分は下へ移動し、最後に太股の後ろ側が伸びるという順になっているようです。 伸び率で見ても、始めの段階ですでに1.4倍も伸びています。 |
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ここで納得などしないでください。上の議論はあくまでも比率であって伸びの絶対値ではありません。
絶対値の議論するために、上の実験に加えて、真の最大伸び位置、すなわち横から見た時の後部臀部ラインも計測します。左の図の黒いラインです。 |
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結果は期待通り、後部ラインで12cmも伸びていました。グラフの桃色ラインです。
注意すべきは最大伸びは30ー40度の時点で達成されることです。 これは、実はこの時に動体と太股の角度が一番きつくなる(90度以下になる)ことが原因です。 でも高々13cmとは、先に示した式の結果では16cmでしたからちょっと違いますね。 でも、ちょっと待ってください。あの式はヒップラインの伸びを推定したものであって、スカート裾のずり上がりを示すものではないのです。 詭弁かもしれませんが、ずり上がり現象には脚の回転曲げ以外にも、注目すべき要因が存在するという証拠なのです。 (このテーマがいかに難解かがお分かりになりましたか?) |
1)女性のお尻は左右に開きやすい。しかも途中で一番開く。
2)一定長さなのはスカート丈泣けではなく、裾回りの長さも一定です。
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なぜお尻が横に広がるかは、筋肉の動きを考えれば良く分かります。(子どもに揉ませると気持ちのいいところ、そこから脚の筋肉が付いているんです。運動不足のあなた、女性の脚より自分の足を鍛えましょう) |
座る動作が終わる直前にお尻が一瞬大きくなる、
という説を裏付ける実感を示します。 左の上は正常に座っている場合、下は臀部が椅子の座面にない場合です。これらを比較したのがその右です。幅で3cm、高さで4.5cmつぶれてしまうことがわかります。(潰れるぶんだけ、スカートが覆ってくれるため、座面に座っている間は、スカートはありがたいものとなります。) これらの要因をかなり乱暴に入れ込み、式を改良します。 L=(2*(0.9w)*3.14)/4=1.4w あるいは L=(2*w*3.14)/4-4.5=1.6w-4.5 すなわちお尻の大きさを表すwが予定通りに一定ではないので、動作中の平均値は、当初のwよりも小さく見積もる必要があるのです。 これらの式により、wが10cmの場合、Lは14cmあるいは11.5cmとなります。 反面座面に臀部が接する直前は、スカートが覆いきれないため、露出部分が広がるはずです。
座っている女性をじろじろ見ては行けません。迷惑行為です。女性も座ってしまった安心感で回りに注意が行き届きます。 そのかわり座り動作中は、女性の関心は自分の不安定な姿勢に集中し、回りへの関心は薄いのです。したがってたとえ注目視線が存在しても本人はあまり感じません。(実質的な迷惑にはならないといえます。) 女性の皆さん!注意すべきはまさに座る時です。 |
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右のような状況で女性はぶしつけな視線から身を守るすべはないのでしょうか.
(隠すべき部分が12cmも出ています。) もちろんあります。自分で裾を引っ張ることです。引っ張るのではなく引っ張る振りをして、あらわになる部分を隠すのです。一番安全なのは、こんなスカートの場合は座らないことです。とくに肘掛けや背のない椅子には腰掛けてはいけません。左の例では、隠すべき部分を隠さずに歩いてきたはずで、その場合は、意図的に見せているとおもわれても仕方ないですね。 |
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忘れてはいけないことがもう一つ。スカート丈が一定であるように裾回りも一定です。臀部が一時的に伸びるため。タイトスカートなどは、張り裂けんばかりになります。伸び率が、場所によって段階によって異なるので、ちょうどぜん動運動のように、動かされる力が発生します。ところがウエストで固定されているので、下方には移動できず、結局上方へ移動するしかないのです。自然って素晴らしいですね。
この度合いは、お尻の形や硬さ、さらには女性の仕種などに左右されます。一概には言えず、一般化は難しいです。 裾回りって円でしょうか、楕円でしょうか?どちらでもなく角を丸にした長方形になっているようです。これも新しい発見です。左の写真はその様子です。理由は、自分の腰の前および側面が結構平らだということからも解せます。 |
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最後におまけの考察
最近はやりの斜め前にスリットの入ったスカートを見てみましょう。スリットのおかげで太股の前部が露出しますが、 スカートの裾回りがほとんど制限なくなるため、 裾回りがきつくなるための ずり上がりは抑えられるのです。 スリット=チラリズムと短絡的に考えてしまいがちですが、行動的な女性をより堅固に守る役目を果たしているようですね。 左のブルーは景子のスーパーミニですが 駅のホームで電車を待つ女性の例を2枚示します。 スリットの効果で太もものずり上がりが 抑えられているいい例です。 ちび助さんから提供して頂きました。 (ちび助さんの作品は他にも、 「他の資料室」で紹介している 109さんのページにあります。) |
メカニズムさえ把握できれば、恐いものはないはずです。
なぜずりあがるのか?
いくつかの提案をしました。 |
(今回はずいぶんハードワークでした。Mr.Xのメールに安請け合いしてしまいました。スカートって短くても奥が深いってことですね。モデルにもかなりきつい撮影になりました。しばらく研究はお休みです。おっと、車の座席って低いですよね。あの場合はどうなんだというメールも頂いているのでそれは近々、トライします。)
さらに次回は、ずり上がりのメカニズムを
(おそらく女性の多くはその複雑さを知らないとおもいますが)
意識するか意識しないか
あるいは過剰に意識するかで、女性の仕種が変わってくる
ということも考えてみます。
物理ではなく心理面へのトライです。
ご意見お待ちしています。
優雅に。
そしてセクシュアルに。
ところで
おせっかいながら
しわを気にすることは身だしなみのうちですが、それ以外に
スカートの裾を気にしましょう。それからあなたの奇麗なお尻にしわがついてしまうことにも気をつけてください。スカートをお尻に敷かないことと、手を沿えることで好奇の視線から身を守れます。
でもマイクロミニを履いてまでそんなことをするのは不謹慎です。
丈の長いスカートと同じように、しわを気にして摘んだりしたら
次の写真のようになってしまいますよ。
だからプリーツミニをはきましょう。
エレガントでかつ安全ですよ
風以外はね。