小ネタエッセイD日本人がムッとするマレーシア人の3つの言動


どの国にも、それぞれの習慣や常識があるので、郷に入れば郷に従え。とは思うものの、どうしても やられるとムッとしてしまうことってある。そこで、そういう3つの習慣を挙げて、対策を ご教授しよう(そんなたいそうなモンじゃないけど)。

  1. 無言の店員。
    お隣タイは「微笑みの国」と呼ばれている。マレーシアも、近いし、なんだかおおらかな感じだし、 みんなニコニコと優しそう、というイメージがあった。マレーシアに来るまでは。
    なのに、どうだろう。買い物をしても、「ありがとう」はおろか、一言もしゃべらない店員ばっかり。 普通の店では、客も店員も英語をしゃべっていることが多いので、つい「英語圏」にいるような気がして、 お金を 手渡したり、お釣りをもらったりするたびに「Thank you.」「Thank you.」と言っていると、 しゃべっているのは自分だけだという事実に、はっと気付く。
    なぜ客であるわたしが礼を言っている?
    ・・・そう気付いてからは、無言。向こうも黙ってるから会話なし。
    ほかにも、プロ意識のない店員が多いので、分からないと、「ない」「できない」と言い張ったり、 値札がないと、客に向かって、「これいくらだった?」と聞いてくる人もいる。

    対策:無言には無言。値段を聞かれたら20%引き。
    注: わたしが来馬した当時は本当にひどかったが、最近はイセタンとジャスコが 率先してサービス向上を目指しているおかげで、ほかの店でもかなりよくなったと思う。それから、もちろん 、今でも昔でも、感じがいい店員は皆無ではない。特に米国系はサービスがよく、たまに行くと感激して しまう。そういう店員にあったら、にこやかにあいさつしましょう。

  2. 見つめるマレーシア人。
    日本では、「人をジロジロ見るのは失礼にあたる」とされている。しかし、マレーシアには、そんな常識は ない。失礼じゃないんだから、見たかったら、見る。どこまでも、見る。こっちが歩いていたら、 こっちの歩く速度に合わせて、首を動かしつつ見る。
    わたしは心配になって、「顔に何かついてる?」とダンナに聞く。ダンナは、「いや、キミがかわいいから 見てるんだよ。」というので、お世辞とは思いつつ、まあと喜んでみせる んだけど、本当にみんなじーーっと見てくるので、何回もこの質問をして、ダンナをあきれさせる。 日本人の友達に聞いてみたら、やっぱり彼女もじーーっと見られるとのこと。
    ・・・。ニホンジン、珍しいですか?

    対策:見つめられたら、真正面から睨み返せ。
    いくらなんでも、そこまですれば、バツが悪くなって目をそらします。

  3. キミ、日本人?。
    タクシーに乗って一言、「○○へ」。すると、すかさず、タクシーの運ちゃん、
    「あんた、日本人か?」
    こういうこと、よくあります。話し方、顔つき、服装などで、日本人は日本人だと、わたしが見ても よく分かる。(まあ、ローカル化してる人もいるけど。)で、分かると、聞いてくる。 それも、「Are you from Japan?」とかじゃなくて、
    「You, Japanese あー?」
    と聞く人がたくさんいる。別にいいんだけど。
    で、これを何回もやられると、人によっては、
    何人なにじんだって、別にいいだろぉー、いちいちうるせーなあ。」
    と思ってしまう。でも、日本人だからといって、ぼってやろうとか思っている人はほとんどいない。 むしろ、単なるあいさつに過ぎなかったり、親しみをこめて言っている場合が多い。

    しかし、結構温厚(?)なわたしでも、そう言われてすごく腹が立ったことがある。
    それは、朝、歯医者で親知らずを抜いてから、少し早めに仕事に行った時の事。 (わたしの職場は昼過ぎに始業 だった。)一人で仕事をしていたら、ノックがしたので、ドアをあけた。すると、チャイニーズの 男性と女性が立っていた。話を聞くと、アンケートに答えて欲しいと言う。
    しかし、親知らずを抜いたばかりでもちろん痛みがあり、麻酔も抜けきってなかったので口の周りの 感覚がなく、うまく口が動かなかった。英語というのは、口を縦に大きくあけたり、舌を丸めたり、 お腹から声を出したりと、わりと筋肉を使う言語なので、その時のわたしはうまく英語が話せなかった。 当然だろう。日本語だって話したくない状態だった。でも、説明するのも面倒なので、
    「今忙しいから。」
    とだけ言って中に入ろうとした。しかし、女のほうはなかなか引き下がろうとせず、5分でいいから、と なお食い下がってきた。わたしはしょうがない、本当のことを言えば引き下がってくれるだろうと思い、
    「今歯医者にいって来たばかりで、麻酔がかかっていて、うまくしゃべれない。」
    と言った。すると、女は、
    「あなた日本語なまりがあるから日本人でしょう!」
    とたたみかけるように言った。鬼の首でも取ったかのように。
    もちろんわたしはムッとして、ドアを閉めた。
    後で、「あなたマレーシアなまりがあるからマレーシア人でしょう!」と返してやればよかったと 思った。そんな元気なかったけど。

    まあ、これは例外としても、大抵の場合、言っている人にとっては、 「Sudah makan?(もう食べた?)」と同じようなあいさつにすぎないのである。だから、

    対策:ネバーマインラー。
    Never mind lah.


  4. 2003年12月



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