逆滴定

温暖化が囁かれて久しいですね。空気中の二酸化炭素の濃度が上昇していると言いますが、どうやって測定するのでしょうか?

気体のままでは測定出来ないので、一回液体に溶かす必要があります。そこで、空気を水の中に通して、炭酸水にして、それを水酸化ナトリウムかなんかで滴定しても良いのはよいのです。しかし、この方法では測定が難しいです。

なぜならば、二酸化炭素は弱酸でしょ?ということは、強塩基と中和すると、右の様な曲線になりますでしょ?

グラフはダラダラと変化するから、どこが中和点なのか特定出来ないでしょ?(HCl-NaOHの中和なら、もっとシャープな曲線になるから、中和点を決めるのは容易ですが・・・・)

そこで、弱酸の中和には、逆滴定という方法を使う事が多いのです。

まず、弱酸を過剰な強塩基に反応させます。過剰な強塩基ですから、当然強塩基は残りますね。で、残りを強酸で中和して、残っている強塩基の量を強塩基を特定すれば、最初の弱酸の量が特定出来ますね?

しかも中和滴定自身は強塩基と強酸でやりますから、中和点は容易に特定出来ます。

この方法を「逆滴定」と言います。

では、例えば二酸化炭素を定量するために、空気を水酸化バリウムに吹き込んで下さい。

二酸化炭素は水酸化バリウムと反応して、炭酸バリウムになり沈殿します。

で、反応し残った水酸化バリウムを塩酸で定量して下さい。

最初の水酸化バリウムの量が分かっていれば、下のグラフを使って、二酸化炭素の量が特定出来ますね?


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