沸点上昇


さて、さっきは砂糖水の凝固点降下を説明しましたが、今度は砂糖水の沸点上昇を説明しましょう。

砂糖水の沸点が100℃でなく、もう少し高くなる理由には、主に二通りの説明がなされます。

最初に、私は個人的に疑問ではありますが、入門用の参考書でよくなされる説明をして、次のページで、もう少し正確な説明をしてみましょう。

まず、砂糖水を考えてみます。

表面部分に注目してみましょう。

表面部分にも砂糖分子が来ますから、表面の一部分が、砂糖分子によって占められることになります。

と言う事は、水分子にとっては、液相(えきそう)から気相(きそう)へ通り抜けるための通路が狭くなっている事になります。さらに砂糖の濃度が濃ければ濃いほど、その通路が狭い事になります。

つまり水分子が液体から気体に変化しづらくなる訳です。

言い換えると、「蒸気圧が下がる」訳ですね。(言ってみれば、「蒸気圧」とは「液体が気体になろうとする度合い」と言える訳ですから)

つまり100℃になっても、蒸気圧は 760 mmHg に達しない、つまり蒸発はしても、沸騰には至らないという事です。

ですから、砂糖水を沸騰させるためには、温度をもっと上げて、「沸騰する勢いを強くする(蒸気圧を上げる)」必要がある訳です。

だから沸点が100℃より高くなる訳ですね。

と、このような説明が為される事が多いですが、う〜ん、どうかなぁ・・・。

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