浸透圧


ベタな例で恐縮ですが・・・・

浸透圧と言えば、やっぱり「ナメクジ」の話から始めなくちゃならないでしょうねぇ。(^^;)

ナメクジに塩をかけると縮みますよね。(溶けているんじゃないよ)

なぜか?

それは、ナメクジの表面についた塩が、ナメクジの水分で「濃い食塩水」になるんですね。「濃い食塩水」は「水を吸収する力」が強いので、ナメクジの体内から水を吸い出してしまいます。このため、ナメクジが縮んでしまうんですね。

この「水を吸収する力」(正しくは「水を吸収する圧力」)を「浸透圧」と 言うんですね。

一般に水溶液は、濃ければ濃いほど、水を吸収する力(浸透圧)が強いのです。

なぜでしょう?

それは沸点上昇の話を思い出したら分かり易いですよ。

まずナメクジでは複雑すぎるので、もっと単純化して考えます。

Uの形に曲げたガラス管(「U字管」と言います)の真ん中を、半透膜で仕切ります。半透膜は水は通るけれど、砂糖分子等の溶質は通れない膜です。

ここの両側に水を入れ、一方だけに砂糖を溶かします。

沸点上昇で書いた通り、純水より砂糖水の方が安定なんです。ですから水分子は、できれば純水側より砂糖水側に行きたい状態なのです。

結果として、砂糖水側に水が流れ込み、水面が上がります。

これが「浸透圧」です。

ところで、浸透圧は分かってもらえたと思いますが、疑問が残ります。

水面の高さの差は、無限に大きくはなりません。

砂糖水の水面はある程度上がると、そこで止まります。

では、水面が(h/2)だけ上昇したとしましょう。(純水側の水面が(h/2)だけ下がりますから、水面の高さの差はhになります)

なぜ、水面の上昇はそこで止まるのでしょう?

浸透圧が無くなった訳じゃないですよ。右側が砂糖水で、左側が純水であるには違いがありませんから。

それは、こう考えると理解出来ます。

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