第一アルコールの酸化のところで登場しましたが、
この式を思い出して下さい。
第一アルコールを酸化すると、第一段階として、という形の構造を持った化合物が生じていますね。これを「アルデヒド基」と言いまして、示性式では−CHOと書きます。(-COHでも良さそうですが、ダメです。アルコール性水酸基と区別がつかなくなっちゃうからね)そしてアルデヒド基を持つ化合物を「アルデヒド」と言います。
代表的なものを、例に挙げておきましょう。
H−CHO:ホルムアルデヒド
CH3−CHO:アセトアルデヒド
C2H5−CHO:プロピオンアルデヒド
:ベンズアルデヒド
なんかがそうです。
いずれも、第一アルコールを酸化すると得られます。
CH3OH → H−CHO
C2H5OH → CH3−CHO
C3H7OH → C2H5−CHO
→
アルデヒドは第一アルコールの酸化で得られる訳ですが、酸化したからアルコールとは全く別物です。
アルデヒドは一般に水に可溶で、中性です。
そしてアルデヒド特有の重要な性質は、アルデヒドは還元性を持っているという事です。
どういう事かといいますと、こういう事です。もう一度一番上の式を見てください。第一アルコールは酸化してアルデヒドに変わるのは事実なんですが、もう一段階の酸化ができるんです。(その結果カルボン酸になる)と言う事は、アルデヒドは自分が酸化するんだから、言い換えたら他人を還元する訳でしょ?だからアルデヒドが酸化できる以上、還元力を持っていると言える訳です。
これはアルデヒドのポイントになります。
が、「還元力を持っている」のは良いんです。でもどうやって調べるんですか?
酸性か塩基性かを調べるなら、BTBやリトマス、フェノールフタレインなどで調べればいいです。じゃあ、「還元力を持っている」のはどうやって調べるの?
次のページでは、そんな話をします。
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