二重結合は回転出来ない

電子軌道(その6)


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さて、二重結合は仕組が単結合と違いますので、いくつか独特の性質を持ちます。

前のページで書きましたとおり、二重結合の内π結合は、「p軌道が隣り合う事で溶け合って生じる結合」です。

ですから距離が離れると、この結合はできません。

ですから、二重結合をσ結合の回りで回転させると、π軌道は切れてしまいます。

つまり、二重結合は回転させられない、ねじる事ができないんです。無理にやるとπ結合が切れてしまいます。

ですから、右の絵に描きましたブタンC410は、二種類とも同じ物です。

しかし、右に描いたブテンC48は、ブテンではあるのですが、種類が違います。

左下に描いてあるのは CIS-ブテン、右下に描いてあるのは TRANS-ブテン と呼びます。別物なんです。

だって、二重結合はねじれると切れるから、回転出来ないからなんですね。

これで二重結合は終わりです。

が、以上の説明でも、まだ説明出来ない分子構造があります。

三重結合を伴う分子にある事があるsp混成軌道というのが、まだ残っています。

次は、その説明をしましょう。

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