実際にPHを求めよう(その2)

では同じく強酸ですが、硫酸のPHを求めてみましょう。

まず、0.001mol/lの硫酸があるとしましょう。

(電離度が分かっている人は、取り敢えずここでは電離度=1としておいて下さい。)

2SO42H++SO42-

硫酸は水の中では電離していて、二つのH+とSO42-の形に分かれています。ですから、硫酸が0.001mol/lあるというのは、H2SO4分子が0.001mol/lある訳ではなくて、H+は0.002mol/lとSO42-が0.001mol/lがある事になります。(H+は0.001ではなく0.002になるのは、H2SO4が一つ電離すると、二つ出るからですよ) H2SO4分子が0.001mol/lあるという訳ではないのです。 で、酸の強さというのは、H+の濃度、つまり[H+]の事です。 今言いました通り、この場合[H+] = 0.002 mol/lなので、PHは定義から、

PH = -log(0.002) = -log(2.0・0.001)

= -(log(2.0) + log(0.001))

= -(0.301-3.000)

= 2.70

ですので、PHは2.70である事が分かります。

PHが7より小さいという事は、酸である事が確認できます。

同じ0.001mol/lの塩酸のPHは3ですから、それより少し、強い訳です。


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