ベンゼンという化合物があります。
分子式はC6H6です。
無色透明の油の一種で、石油の中に含まれています。
これは、とても大切な物質なので、詳しく説明します。
なぜ大切なのかというと、芳香族(「ほうこうぞく」と読みます)に欠かせない成分だからです。
芳香族と言いますのは、我々の日常生活で接している有機化合物の中や、御薬、身体の中にあるホルモン等に多く含まれている、とても重要な有機化合物の一種です。
で、その重要な「芳香族」には、分子の中に必ず、このベンゼンが含まれています。(というより、論理が逆で、「ベンゼンを含む物質が芳香族」なんだけどね)
ですから、ここで学ぶ事は、後々とても重要になります。(中でも、化学系に進学する人には特に重要です)
では、解説を始めましょう。
ところでベンゼンはC6H6なんですけど、構造式は描けますか?
実はこの事は、歴史的に重要なんです。ベンゼンがC6H6である事は古くから分かっていたのですが、構造式がなかなか分からなかったんです。
そこで、この構造式をめぐって、化学学会でずいぶん議論されたそうです。
さて、貴方はこの構造式、描けますか?
次のページで、答を示します。
環状炭化水素:独学ための有機化学の「次のページ」へ:独学ための有機化学へ:目次へ